処暑

 夏が過ぎましたと言う意味で使われる処暑。立秋から昨日まで、前線の影響で雨続きでした。コロナ禍で家の中に居ることが多かった人には待望のお天気。気温は28度くらいから34度以上に上がり、また夏空が戻った感があります。

 朝夕の涼しさの中に、虫のリーンリーンという鳴き声が聞こえて秋の気分が漂います。

 一方、朝になるとからだがだるい、重い、食欲が無い、足が浮腫む、と夏バテの症状が厳然とした実感で現れてくる頃です。
 
 長夏(ちょうか)とも呼ばれる湿季の季節の始まりです。

 一年の中で脾と胃が担当する季節です。

 脾は膵臓、胃は胃腸。膵臓からインシュリンが出て胃が動くのですが、湿気のせいで腸(空腸)は水浸しで動きません。水の代謝異常で夏バテとなります。

 また、臓器が水っぽく消化が弱り胃腸に熱を持ちやすくなる人も。

 私たちができる養生は、長夏の定番、棗を食べる。 棗は、補虚、強壮、利尿作用とともに色々な漢方薬の中に用いられています。

 生姜で胃腸の湿気を取ったり、蜂蜜レモンで体の熱気をとる。ゴマは、深く眠れ夏の疲れをとります。

 湿気と熱でからだがベタベタの時は、ピリ辛を食べて発汗させましょう。サラッとして気持ちよく過ごすことができます。

 日本の四季は春夏秋冬プラス夏と秋の間に長夏が入ります。夏バテを上手に乗り切りましょう。