秋分

 風が通り過ぎて行きます。乾いた風が服の中を通り過ぎて行きます。

 秋分の日は、昼と夜の長さが同じ。お彼岸の中日。あの世(彼岸)とこの世(此岸)の距離が一番近いと信じられ、ご先祖様をお祭りする日。曼珠沙華(天界の花)が至る所に咲いていて、不思議な雰囲気ですね。

 乾いた風は、来るべき霜降(燥季)の季節の前触れのようでした。

 身体の中の湿気で不調を覚えている人に、秋雨はことのほか辛く、大気中の湿気も辛さの相乗効果が上がります。

 今日の風は、全ての不調を払拭するような爽快さがありました。
 
 お彼岸を境に暑さ寒さも凌ぎやすくなります。朝夕の温度差があるので、薄手の羽織るものを鞄に忍ばせておくと重宝します。

 暑がりの人は、もう少し身体を涼しくする食べ物や果物を。寒がりの人はそろそろ生姜やネギ、鳥をどうぞ。棗はもう少し続けましょう。

 敬老の日と秋分の日、間に十五夜がありシルバーウィークは足早に過ぎて行きます。満月の月を眺めながら、虫の音と風の通りを感じて下さい。